気温差に注意

こんにちは、ハート動物クリニック豊橋小松病院の曽我です。

 

やっと夏の暑さから解放されましたが、夜が冷え込み、昼と夜の寒暖差が激しくなってきました。

今回はそうした気温差に関してのお話です。

 

11月目前になって、今週の東三河地区の最低気温は12℃でした。

同じ日の最高気温が26℃だったので、その差が14℃となっています。

こうした状況から病院にいらっしゃった小型哺乳類さんや鳥さんにはそろそろ保温を考えましょうというお話をさせていただいています。

 

こうした時期にエキゾチックペットさんたちの温度はどう考えればいいのでしょうか?

 

個人的な見解を書いてみようと思います。

まず、先ほどあげた温度ですがもちろん外気温です。

家の中は冷房暖房使用していなくてももう少し高い印象はありますし、小さな動物さんと一緒に暮らしているオーナー様は気を使って温度差がないようにしているかもしれません。

ですが、経験則からすると部屋の温度が一定でも動物さんの体調は外気温に引っ張られる傾向があると感じています。

表現を変えると、温度管理をしっかりしているはずなのに外の気温が下がると体調を崩す子が増えます。これは持病や治療中の病気がある子により強く影響を出します。

 

なぜなのでしょうか?

 

これには正解があるわけではないのですが、部屋の温度自体も均一ではないためドアの開閉や廊下/窓からの冷気など家の中でも温度の変化が起こりやすいのではないかと考えています。

人間はその日に合わせて洋服を変えるので細かい変化にも対応できますが、動物さんはそこまで細かく調整はできません。1〜2ヶ月かけて変化するので近年のような気温の乱高下には対応し難いのはあるかもしれないですね。

具体的にはどのタイミングで保温をするかお話していきます。

 

 

まずは鳥類やハムスターさんなどの小型哺乳類さんたちですが、外気温が20℃以下になるようなら要注意です。保温の準備をしましょう。

元気であれば少し様子を見ても良いですが、調子が悪い子は20℃を基準にして保温を考えましょう。

そうでない子も15℃を下回るようならば何らかの対策が必要だと思われます。

ハムスターさんでは低栄養の子が10℃の気温で致命的な冬眠状態に移行するという研究もあります。ムチムチに太っている子であれば良いのですが、体調不良がある子で気温の影響を受けやすいのはこうした冬眠の遺伝子も関わっているのですね。

こうした代謝の高い小さな動物は23〜28℃ぐらいを保っておき、調子に合わせて少しずつ冬に慣れさせていくのが良いかもしれません。

 

②ウサギさん

やや大きな哺乳類さんたちは温度変化に対しては比較的寛容です。

ですが暑いのも寒いのも苦手であることも多いです。

外気温が15℃以下になる場合注意しないと食欲不振の原因になることがあります。

できれば20~28℃ぐらいにキープしておくと良いのかもしれないですね。

 

③チンチラさん

この子達は元々住んでいるところが寒冷地帯なので暑い時期の方が苦手です

今の時期は逆に日中の高温に注意しましょう。

20℃前半周囲が快適だとされています。

 

 

それぞれの動物さんに関して大体の目安を書かせていただきましたが、あくまでもこれは目安です。

基本的には動物さんはお家の温度に慣れていくことが多く、ほとんどの場合はお家の人がTシャツで快適に過ごせる温度を基準にすると良いでしょう。

そのうえで体調に合わせて家の基準温度から上げる下げるを考えるのがベストだと思われます。

 

また甘やかしすぎても発情や自らの体温調整機能の低下を招く可能性もあるで、若干でもいいので四季で温度の変化をつけると良いかもしれません。

 

お家の子の温度に関して不安やどうしていいかわからなければ診察に来ていただいたり、ホームページの健康相談室からご相談いただければ個別にその子にあった環境をご提案いたします。