小動物の熱中症対策|うさぎ・ハムスター・チンチラなどの適温・症状・応急処置を解説

小動物の熱中症に注意!

7月に入り、毎日のように猛暑日や熱中症警戒アラートの発令が続き、ニュースでも耳にする機会が増えています。
ペットを飼っている方は、ご自身以上に「熱中症」という言葉に敏感になっているのではないでしょうか?

小動物が熱中症にかかりやすい理由

人間は全身の汗腺から汗をかき、体温調節を行います。
しかし、全身が毛で覆われている多くの動物には汗腺がほとんどなく、人のように汗をかけないため、体温調節がとても苦手です。

さらに、小動物の多くはケージの中で飼育されているため、暑くても移動できる空間が限られており、飼い主が環境を整えることが非常に重要です。


熱中症予防のポイント

  • 室温管理
    エアコンで室温を一定に保ち、朝晩の温度差が大きくならないようにしましょう。

  • 直射日光を避ける
    ケージは日陰や風通しの良い場所に設置します。

  • 冷却グッズの活用
    保冷剤や冷却マットを使用(※誤食には十分注意)

  • こまめな水分補給
    新鮮な水をいつでも飲めるようにしておきましょう。

⚠️ エアコンの風は直接ケージに当てないように注意!
また、「設定温度=室温」とは限りません。ケージの近くに温湿度計を置いて管理をしましょう。
健康な子でも**寒暖差が7〜10℃**あると体に大きなストレスがかかり、体調を崩すことがあります。


熱中症の主な症状

  • 呼吸が速くなる(ハァハァと開口呼吸)

  • 鳥では翼を広げる

  • 体や耳が熱い

  • よだれが多い

  • ぐったりして動かない、元気がない

  • 食欲不振、嘔吐、下痢、痙攣、意識障害


応急処置の方法

  • すぐに涼しい場所へ移動させる

  • 首、脇、後ろ足の付け根など、太い血管の通る場所を冷やす

  • 濡らしたタオルで全身を包み、必要に応じて扇風機で冷却効果を高める

  • 意識があれば、無理のない範囲で水分補給を行う

⚠️ 体の冷やしすぎにも注意しましょう!


動物種別|室温設定の目安

動物種 室温の目安(℃) 湿度の目安(%)
ウサギ 18〜26 40〜60
フェレット 15〜26 40〜60
モルモット 18〜26 40〜60
ハムスター 20〜25 40〜60
チンチラ 18〜25 30〜40
ハリネズミ 24〜28 30〜40
デグー 20〜25 40〜60
フクロモモンガ 23〜28 40〜60
鳥類(インコなど) 25〜30(MAX34以下) 40〜60

まとめ

小動物は体温調節が難しく、熱中症に非常に弱い生き物です。
温度・湿度の管理、冷却グッズの活用、水分補給、直射日光の回避などを徹底し、異変があればすぐに動物病院にご相談ください。

正しい知識と予防で、大切な家族とともに暑い夏を乗り切りましょう。