鳥・インコへの薬の飲ませ方|直接投薬の方法と注意点

鳥さんの診察では、ご自宅でお薬を飲ませてもらうことがあります。

診察室で投薬方法をご説明していても、いざ家でやってみると、

「鳥さんをどうやって持ったらいい?」
「薬はどこから飲ませればいい?」
「すごく嫌がるけど大丈夫?」

と困ってしまうこともあると思います。

今回は、鳥さんへの投薬方法の中でも、お薬を直接口から飲ませる**「直接投薬」**についてご紹介します。

鳥さんへの薬の飲ませ方

鳥さんへの投薬には、飲み水に薬を混ぜる方法と、直接口から飲ませる方法があります。

飲み水に混ぜる方法は、毎回鳥さんをつかまえなくてもよいのが利点です。ただ、その日の飲水量によって飲んだ薬の量が変わったり、薬の味を嫌がって水を飲む量が減ってしまったりすることがあります。

直接投薬では、決められた量のお薬を飲ませることができます。その反面、鳥さんをつかまえて投薬する必要があります。

どちらがよいかは、鳥さんの状態や性格、お薬の種類によっても違いますので、処方されたときに指示された方法で投薬してください。

まずは鳥さんを保定します

直接投薬するときは、まず鳥さんが大きく動かないように持ちます。これを「保定」といいます。

頭を指でやさしく固定して、体を支えます。

このときに気をつけたいのが、胸を強く握らないことです。

鳥は人や犬・猫とは呼吸の仕組みが違い、胸の部分が動くことが呼吸にとても重要です。体をぎゅっと握りしめないようにしてください。

また、長い時間つかまえていることも鳥さんの負担になります。

最初はなかなかうまくいかないと思いますが、慌てず、できるだけ短い時間で終わらせるようにします。

お薬は一度に流し込まないように

保定ができたら、スポイトやシリンジを使ってお薬を飲ませます。

くちばしの横からスポイトを近づけ、口を開けたところで少しずつ薬を入れていきます。

ここで、早く終わらせようとして一度に薬を流し込まないようにしてください。

鳥さんが飲み込んでいることを確認しながら投薬します。

うまく飲み込めない状態で薬を入れてしまうと、薬が気管に入ってしまうことがあります。

投薬が終わったあとも、ちゃんと飲み込めているか、呼吸の様子がおかしくないかを少し確認してあげてください。

液体のお薬は使う前によく確認してください

液体のお薬は、保存している間に薬の成分がボトルの底に沈んでいることがあります。

「使用前によく振ってください」と説明されたお薬は、ボトルをよく振ってから必要な量を取ってください。

沈殿した状態のまま使っていると、最初と最後で薬の濃さが変わってしまう可能性があります。

また、お薬によって常温保存のもの、冷蔵保存が必要なものなど保存方法も違います。処方されたときの説明に従って保管してください。

 

どうしても飲ませられないときは?

実際には、ここが一番困るところかもしれません。

鳥さんによっては、つかまえようとすると逃げ回ったり、スポイトを嫌がったり、せっかく口に入れた薬を出してしまったりすることがあります。

毎日のことなので、「なんとか飲ませなくては」と頑張りすぎてしまうこともあります。

でも、何度も捕まえ直したり、長い時間保定したりすることは、鳥さんにとっても負担になります。

どうしてもうまくできない場合は、無理に続けずご相談ください。

また、投薬後にむせる、呼吸がおかしいなど、いつもと違う様子がみられた場合にも動物病院へご連絡ください。

鳥さんの種類や体格、性格によって、持ちやすい方法も少しずつ違います。

診察時に実際に投薬方法をお見せすることもできますので、「家でやってみたけどうまくいかなかった」という場合も遠慮なくお声がけください。

毎日続けられる投薬方法を

お薬はきちんと飲んでもらうことがもちろん大切ですが、投薬そのものが鳥さんにとって大きな負担になってしまうのも困ります。

特に長期間の投薬が必要な場合には、鳥さんだけでなく飼い主さんにとっても、無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。

投薬方法で困ったことや分からないことがあれば、診察の際にご相談ください。

 

 

***動画はこちらです***

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今回の記事はこちらの動画から獣医師が作成しています。

動画は6分前後ですが、とてもわかりやすく手元までしっかり見ることができます。

曽我院長がいつも診察室でお話ししている内容を動画にして、少しでも安全にお家での投薬ができるようにと考えています。(文:尾崎獣医師)